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世界漢詩同好會(日本篇)第36次徵詩匯總
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天下文壇 > 詩詞創作 > 世界漢詩同好會(日本篇)第36次徵詩匯總   添翠軒  滄海拾夢 美慧 殊熠在天  
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  發帖人 主題標題:  世界漢詩同好會(日本篇)第36次徵詩匯總       回覆數: 2 點數: 117  第 1 樓 

   綿壽




天下貴賓
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   世界漢詩同好會(日本篇)第36次徵詩匯總
   摘自 天下文壇   綿壽  2013-09-19 05:03
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世界漢詩同好會(日本篇)第36次徵詩匯總
期詩題:中秋節所懷
本期詩韻:上平聲六魚
本期作者:26人
本期詩篇:43首
 [01]中秋節所懷二首              兼山

日暮窗前臥讀書   日暮 窓前 臥して書を読む
初更檐際月昇初   初更 檐際 月初めて昇る
夜中里外歸心切   夜中 里外 帰心切なり
不見同光感有餘   不見 同光 感餘り有り
[02]二
明月不歸詩客書   明月 帰らず 詩客の書
望郷碑碣意何如   望郷の 碑碣 意何如
古今脈脈懷卿切   古今 脈脈 卿を懷ふこと切なり
興慶公園宮址虛   興慶 公園宮址虚し
[03]中秋節所懷                道佳
突然雷雨嬌児虚   突然の雷雨 嬌児虚し
翌日開催踊巻裾   翌日開催 踊り裾を巻いて
気象異常邦国被   気象は異常 邦国被る
兎踉名月待安徐   兎が踉(おど)る名月 待つ安徐を
自治会の夏祭りは、突然の雷雨で楽しんでいた子供たちも虚しい思いをした。
翌日は、催しが行われ、子どもも大人も盆踊りに、裾を巻いて興じた。
どうも天気は異常で、日本中が被害を被っている。
兎が踉(おど)るあの名月の心安らかな中州節が待ちどおしいものだ。
[04]中秋節所懷八首              鮟鱇
一 五言絶句]
晩境多閑處,   晩境 閑多き處,
學詩安靜居。   詩を學び靜居に安んず。
中秋弄明月,   中秋 明月を弄び,
裁賦啜杯餘。   賦を裁す 杯を啜りし餘(のち)。
[05]二 五言律詩
晩境多閑處,   晩境 閑多き處,
學詩爲蠧魚。   詩を學んで蠧魚となる。
臥游尋紫府,   臥游して紫府を尋ね,
淺飲仰玄虚。   淺飲して玄虚を仰ぐ。
空想嫦娥笑,   空想すれば嫦娥は笑ひ,
放吟情不餘:   放吟するに情は餘さず:
登仙欲相見,   登仙して相ひ見(まみ)えんと欲し,
涵泳上漕渠。   涵泳して漕渠を上らん、と。
[06]三 六言絶句
晩境多閑無恙,   晩境 閑多く恙なく,
中秋玩月山居。   中秋 月を玩ぶ山居。
靜聽蛩雨傷感,   靜かに蛩雨を聽いて感を傷め,
試鼓詩懷充虚。   試みに詩懷を鼓して虚を充たす。
[07]四 七言絶句
老骨傾杯仰太虚,   老骨 杯を傾けて太虚を仰げば,
中秋明月照蝸居。   中秋 明月 蝸居を照らす。
裁詩仍舊聽蛩雨,   詩を裁するに舊に仍(よ)り 蛩雨を聽き,
傷感蕭然擱筆餘。   感を傷めて蕭然たり 筆を擱きし餘(のち)。
[08]五 七言律詩
散人無恙老蝸居,   散人 恙なく蝸居に老い,
晩境多閑作蠧魚。   晩境 閑多くして蠧魚となる。
春晝臥游尋紫府,   春晝 臥游して紫府を尋ね,
秋宵美醉仰玄虚。   秋宵 美醉して玄虚を仰ぐ。
月娥清婉陪詩客,   月娥 清婉にして詩客に陪し,
才筆飛馳牽氣輿。   才筆 飛馳して氣輿を牽く。
乘興縱横揮鬼斧,   興に乘ること縱横にして揮鬼斧を揮ひ,
錦鱗搖尾泳華胥。   錦鱗 尾を搖らして華胥に泳ぐ。
[09]六 七言絶句轆轤體三首]
秋夜詩人作蠧魚,   秋夜 詩人 蠧魚となり,
斷章集句泳明渠。   章を斷ち集句を集めに明渠を泳ぐ。
月輪浮水映心鏡,   月輪 水に浮いて映心鏡に映じ,
雅意淡然搖尾徐。   雅意 淡然として尾を搖らすこと徐(ゆるや)かなり。
青天銀月照山居,   青天の銀月 山居を照らし,
秋夜詩人作蠧魚。   秋夜 詩人 蠧魚となる。
戀慕嫦娥搖老尾,   嫦娥を戀慕して老いたる尾を搖らし,
追行水月泳明渠。   水月(くらげ)を追い行きて明渠に泳ぐ
蛩雨蕭蕭風色徐,   蛩雨 蕭蕭として風色徐(ゆるや)かに,
醉魂落落醉憑虚。   醉魂 落落として醉って虚に憑(よ)る。
尋章摘句閑搖尾,   章を尋ねて句を摘み閑に尾を搖らし,
秋夜詩人作蠧魚。   秋夜 詩人 蠧魚となる。
[10]七 七言律詩轆轤體五首 
老作愁人戀紫虚,   老いて愁人となり紫虚に戀し,
仰天玩月照蝸居。   天を仰ぎ玩ぶ月 蝸居を照らす。
蝉蜩鳴盡留秋樹,   蝉蜩 鳴き盡きて秋樹を留め,
蛩雨襲來浮蠧魚。   蛩雨 襲來して蠧魚を浮かぶ。
摘句斷章隨感想,   句を摘み章を斷つに感想に隨ひ,
游魂揮筆入華胥。   魂を游ばせ筆を揮へば華胥に入る。
雲箋開處嫦娥笑,   雲箋 開くところ嫦娥笑ひ,
風色廣寒宮裏徐。   風色 廣寒宮に徐(ゆるや)かなり。
清貧少好坐蝸居,   清貧 好むを少なくして蝸居に坐し,
老作愁人戀紫虚。   老いて愁人となりて紫虚に戀す。
春賞櫻花傾酒盞,   春に櫻花を賞し酒盞を傾け,
秋題山月冩詩餘。   秋に山月を題とし詩餘を冩す。
舒情寄景隨詞譜,   情を舒すに景に寄り詞譜に隨ひ,
摘句尋章釣錦魚。   句を摘むに章を尋ねて錦魚を釣る。
欲見嫦娥追水母,   嫦娥に見(まみえ)んとして水母を追ひ,
游魂搖尾上漕渠。   魂を游ばせ尾を搖らし漕渠を上る。
醉喜良宵風色徐,   醉って良宵 風色の徐(ゆるや)かなるを喜び,
閑聽蛩雨洗蝸居。   閑に聽く蛩雨 蝸居を洗ふ。
仰瞻峰頂浮銀月,   仰ぎ瞻る峰頂 銀月を浮かべ,
老作愁人戀紫虚。   老いてなる愁人 紫虚に戀す。
有感游魂擅才筆,   感あり 魂を游ばせて才筆を擅(ほしいまま)にし,
裁詩忘我入華胥。   詩を裁し 我を忘れて華胥に入る。
廣寒宮裏嫦娥笑,   廣寒宮に嫦娥笑ひ,
對飲天堂致敬餘。   天堂に對飲す 敬を致しての餘(のち)。
寒蝉鳴盡晩風徐,   寒蝉 鳴き盡きて晩風徐(ゆるや)かに,
蛩雨蕭蕭洗靜居。   蛩雨 蕭蕭として靜居を洗ふ。
仍舊傾杯仰山月,   舊に仍(よ)り杯を傾けて山月を仰ぎ,
游魂張翼入華胥。   魂を游ばせ翼を張りて華胥に入る。
喜磨香墨盈金盞,   喜んで香墨を磨き金盞を盈たし,
老作愁人戀紫虚。   老いて愁人となり紫虚に戀す。
筆底嫦娥含媚笑,   筆底に嫦娥 媚笑を含み,
油然侑酒自無餘。  油然として酒を侑(すす)めて自ずから餘すところなし。
大漢醉翁揮彩筆,  大漢の醉翁 彩筆を揮ひ,
中秋明月照蝸居。  中秋の明月 蝸居を照らす。
裁詩歩歩調平仄,  詩を裁するに歩歩に平仄を調え,
得句遲遲正魯魚。  句を得るに遲遲として魯魚を正す。
難斷苦吟無好句,  斷ちがたき苦吟 好句なく,
漫聽蛩雨洗空餘。  漫に聽く蛩雨 空餘を洗ふ。
欲眠擱筆擧頭悔,  眠らんと欲して筆を擱き 頭を擧げて悔ゆ,
老作愁人戀紫虚。  老いて愁人となり紫虚に戀すを。
[11]八 五言排律 
秋蝉留冢樹,   秋蝉 冢樹を留め,
蛩雨洗山居。   蛩雨 山居を洗ふ。
白首傾金盞,   白首 金盞を傾け,
銀蟾耀紫虚。   銀蟾 紫虚に耀く。
洗愁醇酒美,   愁ひを洗って醇酒美(うま)く,
拂面好風徐。   面を拂(な)でて好風徐(ゆるや)かなり。
仍舊磨香墨,   舊に仍(よ)って香墨を磨き,
游魂牽氣輿。   魂を游ばせて氣輿を牽く。
醺然揮筆翰,   醺然として筆翰を揮ひ,
自若在華胥。   自若として華胥にあり。
天界無塵事,   天界に塵事なく,
嫦娥招蠧魚。   嫦娥は蠧魚を招く。
尋章溯字海,   章を尋ねて字海を溯(さかのぼ)り,
搖尾上河渠。   尾を搖らして河渠を上る。
摘句從才分,   句を摘むに才分に從ひ,
長生樂剩餘。   長生して剩餘を樂しまん。
[12]中秋節所懷                   押原
銀漢清光照万廬   銀漢 清光 万廬を照らす
今宵静夜暑威除   今宵 静夜 暑威除く
中庭立尽焦心荐   中庭に立ち尽し 焦心荐り
世事糾紛憂有余   世事 糾紛 憂ひ余り有り
十五夜の空の静けさの中、昨今の時局の不穏さが脳裏を走る。 
[13]中秋節所懷                   藤城.英山
秋雨降萩花落初   秋雨降りて萩の花が落ち初め
中秋紅葉到郊墟   中秋紅葉が郊墟に到る
今宵雨月人愁殺   今宵は雨月しとしとと人を愁殺する
長夜酒把独読書   長い夜を一人酒を酌み読書する
[14]中秋節所懷                    劉建
銀盤皎皎若飛車   銀盤 皎皎として 飛車の若く
金背蝦蟇照我廬   金背の蝦蟇 我が廬を照らす
後羿追陽亡不死   后羿 陽を追ひ 不死を亡くし
嫦娥奔月得僊居   嫦娥 月に奔り 仙居を得
遙思神女寂寥滿   遥かに思ふ 神女 寂寥満ち
遠悔靈丹壽樂虚   遠く悔む 霊丹 寿樂虚し
誰謂相逢隔幽境   誰か謂はん 相逢 幽境を隔て
往時眷眷九秋初   往時 眷眷として 九秋の初
「金背蝦蟇」:『酉陽雑俎』に「長慶中有人翫八月十五日夜,月光屬于林中如疋布,人尋視之,見一金背蝦蟇,疑是月中者…。」とある。「後羿・嫦娥」:神話に弓の名人の羿は、舜の子とされる十個の太陽の中の九個を打ち落とし、神籍から外されて不老不死ではなくなるが、西王母から不老不死の薬をもらうことになる。ところが同じく神籍から外された妻の嫦娥は、夫の薬を盗み、昇天して神になろうと服用したが、天へ行かず月で蝦蟇にされる。
[15]中秋節所懷                    薫染
氣清天朗見住居   気清く天朗らかに 住居を見れば
柿葉猶青實躍如   柿の葉猶青くして 実は躍如たり
道路喧騒心不静   道路の喧騒 心静かならねど
窗紗揺曳軟風徐   窓紗揺曳し 軟風徐(ゆるや)かなり
[16]中秋節所懷                    玄齋
深思痩骨早涼初   深く痩骨を思ふ 早涼の初め
蟲語啾啾在雨餘   虫語 啾啾として雨餘に在り
閑坐三更燈影淡   閑に坐す三更 燈影淡く
哀鳴孤雁涙痕疎   哀鳴す孤雁 涙痕疎なり
幽庭眺月長爲客   幽庭 月を眺めて長に客となり
淨几思詞徐讀書   浄几 詞を思いて徐に書を読む
日日蕭然秋意裡   日日 蕭然たる秋意の裡
揮毫切望素心舒   筆を揮いて切に望む素心の舒ぶるを
深く自分の痩せた体のことを思う、秋に涼しくなり始めた頃、虫の声は啾々(しゅうしゅう)と鳴いている雨上がりの頃でした。
真夜中に静かに灯火の前に座っていると自分の灯りに照らされた影が淡く写っており、一羽の雁が哀しい鳴き声を上げて、涙の痕もまばらになっていました。
静かな庭で月を眺めながら長い間、客人の身となり、きれいな机の上で言葉を考えながら、静かに本を読んでいました。
日々もの寂しい秋の悲しみの中で、筆をふるって切に望むのは、自分のかねてからの志を伸ばし広げることです。
療養の最中に勉強をしている時の情景を詠みました。引き続き体調に気をつけて元気に学んでいきます。
[17]中秋節所懷                    銅脈
思婦許嫁勝秋初   思婦許嫁す 勝秋の初め
獨坐浮沈意自如   独坐す 浮沈自ずから意の如し
寂寞苦吟開積雨   寂寞の苦吟 積雨開く
蛩鳴切切夜窗虚   蛩鳴く切々夜窓虚し
先日とある人が親のいいつけで結婚された話を人づてに聴いてしまってもどかしい気持ちがこの夜感じられた。窓の外の月もぼんやりみてもあまり面白くもなく。苦吟し、相変わらずさえない日常が続く閉塞感がある詩に何かを託すしかないなぁと思いつつです。
[18]中秋節所懷二首                Y.T

異域流浪意悵如   異域に流浪して 意 悵如
離人心上毎歸居   離人の心上 毎に帰居あり
中秋明日故園月   中秋 明日 故園の月
因送家鄕一雁書   因りて送らん 家郷 一雁書
「帰居」: 故郷の家に帰る事(漢書:董仲舒伝)
[19]二
仲秋連夜雨   仲秋 連夜の雨
茅屋獨繙書   茅屋 独り書を繙く
盡日無朋問   盡日 朋の問ふ無く
期望一雁魚   期して望む 一雁魚
[20]中秋節所懷                  謝斧
瀟灑中秋殘暑餘   瀟灑たる中秋 残暑の餘
好風已白覚眉舒   好風已に白く 眉の舒びるを覚ゆ
時迎月桂牽高趣   時に月桂を迎へては 高趣を牽き
久眺星楡逼清虚   久しく星楡を眺めては 清虚逼る
瓶裏荻花軒裏酒   瓶裏の荻花 軒裏の酒
草邉螢火水邉廬   草邉の螢火 水邉の廬
風流白也悲相半   風流の白也 悲しみ相半ばし
又作三人舊友疎   又三人と作るも 舊友疎なり
[21]中秋節所懷三首                 常春

少病祥哉半百餘   少病 祥いなる哉 半百の余
相携共老養安居   相携え共に老ゆる 養安の居
傾杯交語多回憶   杯を傾け語を交す 回憶多し
明月中秋心自舒   明月の中秋 心自ずから舒びやか
[22] 二
盃盤天上出   盃盤 天上に出づれば
蟲語勃侵裾   虫語 勃に裾を侵す
池水翻波起   池水 翻波起る
與吾看月魚   吾とともに月を看る魚
[23] 三
親朋訃突如   親朋 突如の訃
重讀涙濡書   重読 涙 書を濡らす
共觀希臘月   共に観し希臘の月
中秋憶有餘   中秋 憶ひ余り有り
[24]中秋節所懷      ヤートン
池荷散盡菊開初   池荷は散り尽し 菊開くの初め
夕露瀼瀼湿我裾   夕露は瀼瀼として 我が裾を湿す
獨望清光三五夜   独り清光を望む 三五の夜
離愁動臆莫如何   離愁 臆(むね)を動かして 如何ともする莫し
夏には池一面に開いていたハスの葉もすっかり散り、菊の花が開く時節となった。
夕露は私の着物の裾をしっとり湿す。
三五の夜、独り澄み切った月の光を望むと、遠く離れている故郷のことが想い浮かび、この臆いをどうすることもできない。
[25]中秋節所懷                    点水
颯颯西風涼有餘   颯颯たる西風 涼あまりあり
桂香紛散入幽居   桂香 紛散 幽居に入る
清光千里中秋節   清光千里 中秋節
不識愁情意晏如   愁情を識らず 意晏如たり
今年の夏は異常に暑く、残暑の依然として厳しいですが、
中秋にはもっと涼しくなるかと期待してつくりました。
[26]中秋節所懷二首 一                 素衣
清影滴宵沾白屋   清影 宵に滴り 白屋を沾す
涼飌注牖浸輕裾   涼飌 牖に注ぎ 軽裾を浸す
泠泠則嚏知秋至   泠泠として 則ち嚏(はなひ)れば 秋至るを知る
衣薄風襟感有餘   衣薄くして 風襟 感余り有り
[27]素衣

長袖數条軽扇疏   長袖は数条 軽扇は疏
群行忙劇自舒舒   群行の忙劇 自ら舒舒たり
薫然斜照風痕景   薫然たる斜照 風痕の景
穏送朱明一歳餘   穏かに朱明を送る 一歳の余に
街行く長袖ワイシャツが増え、駅のホームで扇子を揮う人なんかは減りました。
相変わらず皆様忙しそうですが、季節の変わり目に自然と様子が伸伸としてきているようにも思えます。
夕陽は熱気を含まず、すっかり穏かな朱色といった按配。涼風が運んだほのかな香気にも浸りつつ、
この陽や風のように、どこかへ隠れてしまいつつある夏へ、また一年後、という思いを抱くところです。
[28]中秋節所懷                    觀水
西風八月度郊墟   西風 八月 郊墟を度り
玉兔三更訪草廬   玉兔 三更 草廬を訪ふ
蟋蟀漸鳴涼意滿   蟋蟀 漸く鳴きて 涼意満ち
雲烟欲散彩光舒   雲烟 散らんと欲して 彩光舒ぶ
悠悠雅趣浮杯酒   悠悠たる雅趣は杯酒に浮かべ
碌碌徒言托尺書   碌碌たる徒言は尺書に托さん
千葉田夫獨忙殺   千葉の田夫 独り忙殺
東京舊侶近何如   東京の旧侶 近ごろ何如と
九月も半ばの秋の風 まちのはずれを吹きわたり
月のうさぎが真夜中に 訪れてくるウサギ小屋
こおろぎだんだん鳴きだして 秋の涼しさ満ちあふれ
かすみも雲も散るところ 月のあかりが彩をなす
のんびり優雅な趣きは 酒の肴にしておいて
何てことないたわ言を ちょいとメールにしたためる
千葉のいなかでオレひとり 忙しくしているけれど
むかしの仲間は東京で この頃どうしているだろう
[29]中秋節所懷                    哲山
津波呑百里   津波 百里を呑み
人舎没深虚   人舎 深虚に没す
殘聳孤松岸   残聳 孤松の岸
中秋月照初   中秋 月照らすの初め
[30]中秋節所懷二首 一                綠風
新涼一夕坐茅廬   新涼一夕 茅廬に佇む
滿地光輝感有餘   満地の光輝 感餘りあり
草莽蛩聲吟幽韻   草莽の蛩声 幽韻を吟ず
獨斟交影述懐予   独斟 影を交えて 述懐する予
[31] 二
庭樹涼風掠草廬   庭樹の涼風 草廬を掠め
月華明鏡感有餘   月華明鏡 感餘りあり
潜蛩喞喞催詩興   潜蛩 喞喞 詩興を催す
燈火可親啓古書   灯火親しむべく 古書を啓(ひら)く
[32]中秋節所懷                     杜正
虫声香裏夜燈疎   虫声 香裏 夜燈疎し
浴後階前四体舒   浴後 階前にて 四体舒ぶ
仰見常娥無限思   仰ぎ見れば常娥 無限の思ひ
追懐昔日夢鄕閭   昔日を追懐し 郷閭を夢む
虫の声が聞こえ、何かの香りがする中 夜の灯りがまばらだ。
浴後 階前にて 四体を伸ばしてくつろいだ。
仰ぎ見れば明月 それを見ているといろいろと思いだされる。
昔を次々に懐しく思い出して ふるさとを夢見るのだ。
[33]望月                       筋明
冷暖而交彼岸疏   冷暖 而交 彼岸疏
重陽菊萩尚殘諸   重陽菊萩 尚残諸
叢雲望月風情醉   叢雲 望月 風情の酔
五穀豐穣祭禮與   五穀豊穣 祭礼に與す
[34]仲秋即事二首 一                  禿羊
卅年棲老巷隅廬   卅年 棲み老いたり 巷隅の廬
半畝荒園草木疏   半畝の荒園 草木疏らなり
倚杖凝然待新月   杖に倚りて 凝然 新月を待つ
黄昏影薄一寒樗   黄昏 影は薄し 一寒樗
[35]仲秋即事 二                    禿羊
秋月照來坊裏居   秋月 照し来る 坊裏の居
伴妻共酌晩風徐   妻を伴ひて共に酌めば 晩風徐やかなり
醉餘乗興戯爲草   酔餘 興に乗じて 戯れに草を為せば
筆意昏昏惑魯魚   筆意 昏昏として 魯魚に惑ふ
[36]中秋節所懷三首                   東山

月下田村秋氣廬   月下の田村 秋気の廬
中陰無事寸心舒   中陰事無く 寸心舒たり
晩來閑任作新句   晩来閑に任せて 新句を作すも
三更未成繙五車   三更未だ成らず 五車を繙く
[37]二
月影蟲聲入茅廬   月影虫声 茅廬に入り
村翁小酌愛貧居   村翁小酌 貧居を愛す
供花忽憶厳慈事   供花忽ち憶ふ 厳慈の事
半夜冷風秋景虚   半夜冷風 秋景虚し
[38]三     
三五清光想望舒   三五清光 望舒を想ひ
野翁恬淡楽幽居   野翁恬淡 幽虚を楽しむ
低吟獨酌金風爽   低吟独酌 金風爽やかに
牖影移几開舊書   牖影几を移して 旧書を開く
[39]中秋節所懷 東山
銀盤皎皎照村渠   銀盤皎皎 村渠を照らし
落影雙鴉帰巣舒   影を落とす双鴉は帰巣舒たり
吹我秋風霜鬢冷   我を吹く秋風 霜鬢冷たく
多年不幸悔尤虚   多年の不幸 悔尤虚し
[40]中秋節所懷 ニャース 
他鄕賞月九年餘,団聚中秋怨獨居。多酒消愁生小患,良宵無伴待家書。
中国で九度目の中秋か、
皆が集まる中、私は一人暮らし。
この夏の暑さでビールばかり飲んでいたら、痛風になってしまった。
こんな良い夜に酒ものめないとは。家族の便りだけが楽しみである。
[41]中秋節所懷(浪淘沙)              一地清愁
思緒最難收,怕過中秋。儿時明月在枝頭。照見朱顔多不似,怎向西楼。
灯也恨悠悠,落影垂愁。新詞未敢問縁由。一字錐心一字痛,今日説休。
[42]中秋節所懷(秋夜)]
庭前樹遠一天遙   庭前の樹は遠く一天遙に
窗外月明深夜饒   窓外の月は明らかに深夜に饒なり
偏望三更朋友信   偏に三更に望む朋友の信
復成幾首詠吟簫   復た 幾首をか成す詠吟の簫
今時僅識西風意   今時 僅かに識る西風の意
半日猶存北斗昭   半日 猶存す北斗昭らかなり
切切秋懷燈影淡   切々 秋懐 灯影淡く
客心如洗雨蕭蕭   客心洗ふが如くに雨蕭々たり
(現代語訳)「秋夜(中秋節所懷)」という題です。二つの七言絶句を組み合わせて七言律詩を作りました。
庭の前の樹も遠くに見えて空じゅうが遙かに広がっていて、窓の外の月は深夜に豊かに明るく輝いていました。
ひたすらに三更の真夜中に求めるのは友人からの便りで、また何首かの漢詩を作れるような笛の音が響き渡っていました。
今、僅かに知るのは秋の風の寂しい気持ちで、半日、ずっと北斗星が明るく輝いていました。
切々とした秋の悲しみの中で灯火に映る人の姿も淡くなり、旅人の心を洗うように雨ももの寂しく降っていました。
この詩は、下の二首の七言絶句を組み合わせて作りました。
秋夜 其一
庭前樹遠一天遙   庭前の樹は遠く一天遙に
窓外月明深夜饒   窓外の月は明らかに深夜に饒なり
切切秋懷灯影淡   切々 秋懐 灯影淡く
客心如洗雨蕭蕭   客心洗ふが如くに雨蕭々たり
秋夜 其二
偏望三更朋友信   偏に三更に望む朋友の信
復成幾首詠吟簫   復た 幾首をか成す詠吟の簫
今時僅識西風意   今時 僅に識る西風の意
半日猶存北斗昭   半日 猶存す北斗昭らかなり
[43]中秋節所懷                    桐山人
天籟蕭条秋氣舒   天籟 蕭条 秋氣舒ぶ
西風嫋嫋遶清居   西風 嫋嫋として 清居を遶る
主人収帙窗紗下   主人帙を収む 窗紗の下
今夕流光盈里閭   今夕 流光 里閭に盈つ




   [ 秋靈 2013-09-19 06:01 編輯 ]
    天下文壇  天下文壇 綿壽  2013-09-19 05:03
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   秋靈




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   時間:2013-09-19 06:00    編輯主題 引用回覆 檢視作者資料 給作者發悄悄話 檢視作者的所有帖子 版主操作 刪除主題    到頂端

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   摘自 天下文壇   秋靈  2013-09-19 06:00
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已代匯總,以便同賞
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    天下文壇  天下文壇 秋靈  2013-09-19 06:00
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若問今生情何似,潔出塵泥一朵蓮。
回覆:  謝秋主費心,祝佳.        第 3 樓 

   綿壽




天下貴賓
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   時間:2013-09-20 19:01    編輯主題 引用回覆 檢視作者資料 給作者發悄悄話 檢視作者的所有帖子 版主操作 刪除主題    到頂端

   謝秋主費心,祝佳.
   摘自 天下文壇   綿壽  2013-09-20 19:01
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謝秋主費心,祝佳節快樂!
    天下文壇  天下文壇 綿壽  2013-09-20 19:01
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